各種材料評価試験機の総合メーカー 株式会社東洋精機製作所

万能試験機(万能材料試験機・ストログラフ)とは?-

万能試験機(万能材料試験機)は、プラスチック・セラミックス・ゴム・紙・布など各種材料の引張試験・圧縮試験・3点曲げ試験・引裂試験・剥離試験などを1台で行うことができる万能型の材料試験機です。

主な測定項目:

  • 引張試験:引張強さ・引張破壊応力・引張破壊ひずみ・引張降伏応力・引張弾性率
  • 圧縮試験:圧縮強さ・圧縮弾性率
  • 曲げ試験:曲げ強さ・曲げ弾性率

つかみ具・治具を交換することで、幅広い種類の材料の試験に適応できる他、フィルム等の摩擦係数測定や、包装材の突刺強度試験などにも対応することができます。

株式会社東洋精機製作所では、1960年より「ストログラフ™」の商品名で製造・販売しており、素材・自動車関連・電子部品・産業用品・生活用品等の分野で幅広くご活用いただいております。

引張試験とは

引張試験の目的は、引張力に対する特性を把握することです。試料が破断するまで張力を与えて、試料の引張強度・降伏点・伸び等の機械的性質を測定する試験です。それらの測定値から、破断状態、降伏状態等が算出され、材料の強度計算に使用されます。

圧縮試験とは

圧縮試験は、角柱・円柱・円筒形等の試験片を2枚の平行板に挟み、荷重を加えて破壊するまでの応力とひずみの関係を求める試験です。

曲げ試験とは

引張試験・圧縮試験と同様に、材料の機械的性質を評価する基本的な試験です。3点曲げの試験では、支持台上に設置した試験片の中心を圧子で押し込むことで、曲げ強さや曲げ弾性率等を評価します。

【ストログラフ】のラインナップ

最大荷重容量1kN~50kNの機種からお選びいただけます。また測定するサンプルに応じて多数のつかみ具(チャック)をご準備しております。標準品で対応できない場合は、特注での対応も可能ですのでご相談ください。

1.ストログラフ S(ツインコラム・50kN)

  • 荷重容量50kNまで、2本柱の万能材料試験機です。
  • エンジニアリングプラスチックなどの高強度樹脂材料にも対応可能です。

2.ストログラフ VG(ツインコラム・20kN)

  • 荷重容量20kNまで、2本柱の万能材料試験機です。
  • ストログラフシリーズの中核となるモデルで、プラスチック・ゴム等幅広い材料の引張り強さ・圧縮強さ・曲げ強さなどの物性評価試験が可能です。

3.ストログラフ VGS(ツインコラム・5kN)

  • 荷重容量5kNまで、2本柱の万能材料試験機です。
  • VGよりも本体寸法を小型化しており、省スペース設置が可能です。伸び量が小さい材料の試験に適しています。

4.ストログラフ E3(シングルコラム・1kN)

  • 荷重容量1kNまで、1本柱の万能材料試験機です。
  • 卓上に設置して使用可能ですので、設置スペースが少なくて済みます。
  • 伸び量が大きい材料の試験にも対応可能なロングタイプ(E3-L)と、電子部品などの強度試験、シリンジ抵抗力試験、食品テクスチャー試験などに最適なショートタイプ(E3-S)があります。

5.ストログラフ T(専用恒温槽付モデル)

  • 荷重容量10kNまで、専用恒温槽内(-50°C~200°C・型式TF-50T)での試験が可能な万能材料試験機です。
  • 恒温槽内で900*mmのクロスヘッドストロークを確保しており、通常の万能試験機に恒温槽を取り付けた場合に比べて、長いストロークが取れます。(*つかみ具は含みません)

6.ストログラフ AP4(全自動引張試験機・プラスチック用)

  • 荷重容量20kNまで、プラスチック試験片を200本連続試験可能な全自動引張試験機です。
  • 試験片をトレイにセットしておけば、寸法測定⇒チャッキング⇒標線間伸び測定⇒試験片除去⇒データ処理までをすべて自動で行います。

7.ベンドグラフ B-2(全自動3点曲げ試験機・プラスチック用)

  • 荷重容量2kNまで、プラスチック試験片を140本連続試験可能な全自動3点曲げ試験機です。
  • 試験片をカセットにセットしておけば、寸法測定⇒チャッキング⇒曲げ測定⇒試験片除去⇒データ処理までをすべて自動で行います。

8.ストログラフ AEエラストマ(全自動引張試験機・エラストマー用)

  • 荷重容量700Nまで、エラストマー試験片を120本連続試験可能な全自動引張試験機です。
  • 試験片をトレイにセットしておけば、寸法測定⇒チャッキング⇒標線間伸び測定⇒試験片除去⇒データ処理までをすべて自動で行います。

9.ストログラフ AEフィルム(全自動引張試験機・フィルム用)

  • 荷重容量500Nまで、プラスチックフィルム試験片を100本連続試験可能な全自動引張試験機です。
  • 試験片をトレイにセットしておけば、寸法測定⇒チャッキング⇒標線間伸び測定⇒試験片除去⇒データ処理までをすべて自動で行います。

10.ストログラフ HT(全自動引張試験機・専用恒温槽付・ゴム用・室温+20℃~100℃)

  • 荷重容量1kNまで、専用恒温槽内(室温+20℃〜100℃)で、ゴム試験片を300本連続試験可能な全自動引張試験機です。
  • 試験片をトレイにセットしておけば、寸法測定⇒チャッキング⇒標線間伸び測定⇒試験片除去⇒データ処理までをすべて自動で行います。

11.ストログラフ AR-T(全自動引張試験機・専用恒温槽付・ゴム用・-40℃~150℃)

  • 荷重容量1kNまで、専用恒温槽内(-40℃〜150℃)で、ゴム試験片を120本連続試験可能な全自動引張試験機です。
  • 試験片をトレイにセットしておけば、試験片測寸⇒恒温槽内への搬送(設定温度下で一定時間静置)⇒チャッキング⇒標線間伸び測定⇒試験片除去⇒データ処理までをすべて自動で行います。

【試験片つかみ具・治具(オプション)のラインナップ】

1.万力チャック(ねじ締め式)

 

 

  • 汎用タイプのつかみ具で、厚みのある試験片にも対応。
  • 用途:プラスチック、ゴム、紙、布等の引張試験

 

2.万力チャック(エアー締め式)

  • 試験片の脱着が簡単*で、幅広い種類の材料・試験片に対応。一定の締付力により、試験片の滑りを抑制します。
  • 用途:プラスチック、ゴム、フィルム、紙、布等の引張試験

*足踏みスイッチによるチャック操作も可能です(オプション)

3.くさびチャック

  • クサビの原理で強力な保持力を発揮し、試験片の滑りを抑制します。
  • 用途:プラスチック等の引張試験

4.ダンベルチャック・偏心チャック

  • 用途:ダンベル状ゴム試験片の引張試験

5.幅広箱チャック

  • 用途:紙、フィルム等の引張試験

6.コードチャック

  • 用途:糸、コード等の引張試験

7.破裂・突き刺し・レトルトパウチ治具

  • 用途:フィルム、レトルトパウチ等の突刺試験

8.段ボール圧縮治具

  • 用途:段ボールの圧縮試験

9.圧縮治具

  • 用途:各種材料の圧縮試験

10.曲げ治具

  • 用途:プラスチック材料の3点曲げ試験

11.90°剥離治具

  • 用途:粘着テープの90°剥離試験

 

12.滑り試験治具

  • 用途:フィルム、紙等の摩擦係数測定

【標線間伸び計(オプション*)のラインナップ】

*全自動モデルを除く

1.接触式標線追跡装置 DE-C

  • 試験片の標線に直接クリップする接触式の伸び計です。

 

2.接触式標線追跡装置 DE-CH

  • 試験片の標線に直接クリップする接触式の伸び計です。
  • 高精度な非接触式変位計も備えているため微小変形の計測もできます。

3.非接触式(光学式)標線追跡装置 DE-A

  • 試験片にマーキングした標線を2つのカメラで追跡する非接触式の伸び計です。
  • 非接触式のため恒温槽内の試験片にも対応できます。

4.非接触式(レーザー式)標線追跡装置 DE-SP

  • 試験片の標線をレーザー光で追跡するマークレスの非接触式伸び計です。
  • 微小変形も計測できる高精度タイプで、非接触式のため恒温槽内の試験片にも対応できます。

5.弾性率測定用微小伸び計 DE-ME

  • 試験片の標線に直接クリップする接触式の微小変形専用伸び計です。

【恒温槽(オプション)のラインナップ】

1.VGF-50

  • 温度範囲:-50℃~200℃
  • 冷却方式:冷凍機2段式

2.VGF-30

  • 温度範囲:-30℃~200℃
  • 冷却方式:冷凍機1段式

3.VGSCO

  • 温度範囲:-60℃~150℃
  • 冷却方式:液体炭酸

4.VGCO

  • 温度範囲:-60℃~250℃
  • 冷却方式:液体炭酸

5.VGS200

  • 温度範囲:室温+30℃~150℃
  • ヒーターのみ

6.VG300

  • 温度範囲:室温+30℃~300℃
  • ヒーターのみ

『ストログラフ』ネーミングの由来

株式会社東洋精機製作所は、古くから引張試験機の分野に力を入れており、昭和30年代から40年代にかけて、ショッパー形(振り子式)の引張試験機が当社の主力商品の一つとなっていました。

昭和35年(1960年)、「応力ーひずみ曲線(S-Sカーブ)が取れる試験機を」とのご要望にお応えして、ロードセル式引張試験機の当社第1号機を開発しました。

開発当初の品名は『定速変形型引張試験機』でしたが、お客様に親しんでいただける商品名として、「stress(応力)- strain(ひずみ)曲線」が描ける試験機であることから、『ストログラフ』と命名しました。

初期のラインナップは、紙用の『ストログラフ P』、ゴム用の『ストログラフ R』、高温・低温槽付きの『ストログラフ T』、シングルスクリュー簡易型の『ストログラフ C』、容量5トンで大型タイプの『ストログラフ U』の4モデルがありました。

ショッパー形(振り子式)引張試験機 

 

ストログラフ P (1960)                       

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